前回の投稿に続く。
病院から帰って来た時の娘の状態は、何も食べれないし、立っていられない状態だった。
最初に始まったのは「泣く」という行動だった。
大抵泣き出すのは夜中で、
眠れず、不安が大きくなるらしい。
それも、ただの泣き方ではなく、泣き叫ぶに近い。
その声は、静かな住宅街に響き渡って、近所迷惑なことは分かっているけど、自然に泣き止むまで、何も言わず、背中を擦っていた。
30分以上泣いていた時もあったし、短い日もあった。
とにかくとても長く感じたことは確か。
あの時は、周りへの迷惑とか、自分の保守とか、そう言う考えは全て捨てようと思った。
泣きつかれてぐっすり眠る。
こんな日を繰り返す中で、すこしずつ食欲も戻ってきて顔色も良くなって行った。
日々、娘の変化を感じながら、何回目のときだったかな、
いつものように大泣きしている途中で、泣き声の質が変わったことに気づいた。
自然に湧き出てくる泣き声とはちょっと違う。
そして、娘が大きな溜息をついた。
しばらく待ってから、
「大丈夫か?」と静かに聞くと、
「うん、もういい」
涙目で、私を見て、はははって笑ったその表情から何かが終わったように感じた。
この日を境に、
大泣きをすると言う行動は無くなり、徐々に笑う事も増えていった。
救急車で運ばれた日から、たぶん、約1~2ヶ月間の出来事。
娘にとって
何に対して「もう、いい」と言ったのかはわからないけど、心に溜まっていたものが少しは吐き出せたのかな。
そして、泣き尽くしたことで、
その奥にあった思いにも触れやすくなったのかもしれない。
この後、
娘は、今まで私に伝える事ができなかった気持を話しだす。
次の段階は沈黙の中で私自分を振り返る。
8ヶ月間、二人で散歩しながら気づいていった事。
それについては、次回に書こうと思う。